ロルガの襲撃により、散り散りになってしまったカミナ一行。
降り出した雨の中、カミナはアスリーンと共に、近くにあった廃教会の中へと非難する。
そこは、魔王軍による略奪の爪痕が生々しく残っていた。
アスリーンはカミナに向かって、魔王軍のことを語る。魔王は各地を襲い、奏者《プレイヤー》と伝子騎機《ナイトガジェット》とを集めているのだという。
その目的は不明だが、その勢力は強力で、王国各地の伝子騎機《ナイトガジェット》が強奪されていた。
「でも、それならなぜ私たちは、DX-7を持って西の賢者のところへ向かっているの?」
「それは古くからの言い伝えのため。世が乱れた時、DX-7の力がよみがえる。あなたは賢者に会わなくてはいけない……」
* * *
一方、ロルガに完敗を喫し、音楽堂型飛空挺《ワークステーション》から転落したリーパス。
目を覚ますと、そこは洞窟の中――そして、傍らにはムピクがいた。
あの高さから落ちてなぜ助かったのか。いや、それよりも――
ロルガに歯が立たなかった事実を思い出し、唇を噛むリーパス。そこへ――
「気が付いたみたいね」
現れたのは、帽子を被った魔女風の少女だった。