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STORY

音楽少女カミナの異世界活動日記

8. 真実と欺瞞のエコー

謎の少女シェルティの力を借り、ロルガを撃退したカミナとリーパスたち。音楽堂型飛空挺《ワークステーション》も無事復旧し、再び「西の賢者」の居城を目がけて飛び立つ。

海に近い西部地方の空は中央とは違う色で晴れ渡り、通りすがりの飛竜やグリフォンといった巨獣との触れ合いにカミナは心を躍らせる。

シェルティはそんなカミナに向かって、「自分の心を音楽にして奏でてみればいい」と言い、カミナはそれを受けてDX-7に向きあうことに。

 * * *

その頃、一騎討ちでリーパスに敗北したロルガは魔王の城へと舞い戻っていた。

だが、必勝の覚悟で挑んだ作戦に失敗したロルガを、魔王は許さないだろう――

逡巡するロルガの前に、黒く禍々しい鎧に身を包んだ男が現れる。

「貴様……ディルベウス!」

「魔王様はもう貴様に用はない、とのことだ……時代遅れな機械は捨てられるのが常だろう?」

黒い鎧の男――ディルベウスの放った魔法により、ロルガは次元の狭間へと消える――

 * * *

カミナたちは、とうとう西の賢者の住む城「アイ・オー」へと辿りつく。

しかしその門は固く閉じられて苔むしており、また城の中にも人の住んでいる気配がしなかった。

「ああ、だいぶ留守にしてたから錆びついてんのよ。ちょっと待ってね」

――唐突にシェルティが言う。そしてシェルティが呪文を唱えると、城は息を吹き返して輝きを取り戻し、動き出した造魔《ゴーレム》たちがカミナを歓迎し始めた。

「えっと、これはどういう……?」

「まだわからないのかい? わたしこそが西の賢者・シェルティ・ウォルバーグさ」

THEME TRACK

伝子騎幻想アロルヤォーグ・サウンドトラック「次回予告」_naoya